2002年11月25日月曜日

「喜多流職分会2002年11月自主公演能」(喜多六平太記念能楽堂・平成15年11月24日)

能「融」遊曲
シテ・香川靖嗣
ワキ・工藤和哉
アイ・三宅右矩
後見・佐々木宗生・内田安信
笛・一噌幸弘
小鼓・大倉源次郎
大鼓・柿原崇志
太鼓・金春惣右衛門
地謡・大島政允・出雲康雅・粟谷明生・梅津忠弘・松井彬・金子敬一郎・佐々木多門・大島輝久

「融」はシテの姿の美しさが何よりも印象的。月の光が満ち溢れるような透明感、高貴さの 中に時折ふと執着の相を垣間見せる融の大臣の表情に驚いた。終結で天上へと戻っていく様は 鮮やかで、ワキの僧の留拍子に思わず、今まで眼前に繰り広げられた光景への驚きの気持ちを 投影してしまった。